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ちいさな気くばり
 1年前から週に1回、水曜日の午後から美化運動をしている。約1時間、院庭、玄関、前面の道路のゴミをみんなで拾っている。前より清潔になったように思う。最近ゴミを拾う範囲が広がってきた。どんどん遠くまででかけてゴミを集めるようになった。

 これは、心理学教授フィリップ・ジンバルド(米国、1969)の理論の応用である。ナンバープレートを取り外し、ボンネットを開けたままにした車を、住宅街に1週間置いてみた。1台はそのままで、別の1台はフロントガラスがひび割れた状態で放置した。普通のほうは1週間たってもそのままだったが、ガラスを割ったほうの車は数時間後には、ラジエーターとバッテリーが持ちさられた。2日後には価値のあるものはすべて取りさられた。座席のカバーは裂かれ、パーツは引き剥がされ、そして子どもの遊び場として用いられた。

 小さい無秩序を放置しておくとやがて大きな犯罪を平気でやってしまうというのが「割れた窓ガラス(ブロークン・ウィンドウ)理論」なのである。割れた窓ガラスを放置しておくと、他の窓ガラスも割ってもかまわないというサインとなり、法を犯すことなど考えたことのない人にとっても、ある種のお楽しみの行為のターゲットになる。

 病院の附近は、清潔は守られていると人々が思っている。小さなゴミ、煙草の吸殻、空カンひとつから、それまでの秩序を守る風潮が簡単に揺るぎだすのである。

(西浦 信博)

(月刊AGORA 2003年7月1日 掲載)
by 西浦 信博 ¦ 01:00, Tuesday, May 01, 2007 ¦ 固定リンク ¦ トラックバック(0) ¦ 携帯

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